こんにちは、トラ男です。
CCNP ENCOR試験では以下の6つの大分類から出題されます。
- デュアルスタック（IPv4 および IPv6）アーキテクチャ
- 仮想化
- インフラストラクチャ
- ネットワークアシュアランス
- セキュリティ
- 自動化
今回はインフラストラクチャ分野の技術知識（無線LAN）についてまとめていきたいと思います。
無線LAN
UTPケーブルや光ケーブルを接続して通信する有線LANに対して、ケーブルを接続せずに通信を行うものを無線LANと呼びます。
無線LANではAP（アクセスポイント）と無線LANクライアント（PCやスマホなど）が無線通信を行います。
無線LANの規格
無線LANはIEEE 802.11で標準化されています（有線LANはIEEE 802.3で標準化）。
無線LANの呼称として一般化したWi-Fiは、IEEE 802.11標準への準拠だけではなく業界団体であるWi-Fi Allianceが実施する相互接続認証試験に合格した製品がWi-Fi CERTIFIEDのブランドロゴを使用できることになっています。
| 規格 | 周波数帯 最大伝送速度 | 変調方式 |
| IEEE802.11a | 5GHz 54Mbps | OFDM |
| IEEE802.11b | 2.4GHz 11Mbps | DSSS |
| IEEE802.11g | 2.4GHz 54Mbps | DSSS / OFDM |
| IEEE802.11n | 2.4GHz/5GHz 600Mbps | OFDM |
| IEEE802.11ac | 5GHz 6.93Gbps | OFDM |
RF（Radio Frequency）
RFは、無線LANなどの無線通信で使用する電波の周波数のことです。
周波数には低周波と高周波がありますが、無線通信では高周波で通信をします。
EIRP（Effective Isotropic Radiated Power：実効放射電力）
EIRPは送信電波の強さで単位はdBmです。
EIRP = Transmitter Power + Antenna Gain – Cable Loss
Transmitter Power
電波を送出するためにアンテナに送る電力です。
Antenna Gain
アンテナの能力値で、数値が高いほどアンテナの性能が良く遠くまで電波を飛ばせます。
Cable Loss
ケーブルを通過する際に必ず発生する損失です。
SNR（Signal-to-Noise Ratio）
SNRは信号の品質を示す値で、大きいほど品質が良くなります。
SNR = RSSI – Noise
RSSI（Received Signal Strength Indicator：受信信号強度）
RSSIはAPから受信している信号の強度を示す値で、大きいほど受信強度が強くなり、品質が良くなります。
Noise（ノイズ）
Noiseは雑音のレベルを示す値で、小さいほど雑音レベルが低くなり、品質が良くなります。
電波干渉
無線は電波なので、干渉が起こります（物理で勉強した波の干渉です）。
電波干渉とは、自身が送受信している電波に、他の電波が影響することです。
2.4GHz帯の電波を使用していると、同じ周波数帯を使用している電子レンジやBluetooth、他のアクセスポイントの電波などの影響を受けます。
電波干渉が起こると通信速度や品質の低下・通信断の原因が発生します。
APの配置
複数のAPを配置する場合の以下の点に注意する必要があります。
・カバレッジホール（通信できないエリア）が無いようにする
・オーバーラップ（周波数が重なること）をしないようにチャネルの割り当てる
アンテナと指向性
無線APには無線の電波を送信/受信するためのアンテナがありますが、アンテナの種類によって指向性などの違いがあります。指向性が鋭いと特定の方向に遠くまで電波を送信することができます。
| アンテナ | 指向性 |
| 八木アンテナ | 指向性が鋭い |
| パッチアンテナ | 指向性はある程度ある ただし電波を放射する範囲は円形に近い |
| ダイアポールアンテナ | 指向性がない 水平方向360度で均一に電波を放射する |
チャネル
通信に使用する電波の帯域幅はいくつかに分割され、分割されている帯域幅をチャネルと呼びます。
IEEE 802.11b が使用できるチャネルは 基本的に1ch～13ch です。
そのため「1ch、6ch、11ch」「2ch、7ch、12ch」「3ch、8ch、13ch」の組み合わせにすることで周波数のオーバーラップを防ぐことができます。
今回はここまでとなります。続けてCCNP ENCORのインフラストラクチャ分野に関してまとめていきたいと思います。
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