マンションのインターネット速度を2倍にした裏技(最新の無線LANルータを導入しても遅い理由とは)

技術/NW/Python

こんにちは、トラ男です。
一応ネットワークエンジニアな私、マンションに住んでいるのですが基本的にすべて無線LANでPCもスマホもIoT家電も接続して生活しています。
今回あることをすることによって、マンションのインターネット速度を約2倍にすることに成功したのでご紹介したいと思います。
この対策をすると最新の無線LANルータを導入しているのになぜかネットが遅いというような問題を解決することができるかもしれません。

ネットワークが遅い原因はたくさんある

インターネットの速度が遅い原因はたくさん考えられます。

  • 無線LANの規格が古い
  • 契約しているインターネット回線が遅い
  • 有線LANの速度が遅い

などなど、いろいろと挙げられます。

今回は3番目の有線LANの速度が遅いことが原因だったのでここを解決することでインターネットの速度を2倍にすることに成功しました。

結果は以下の通りで目に見える形で改善しました。

SpeedTestのアプリで事前事後のインターネット速度を比較

ここからはどのようにして改善させたのかを説明していきたいと思います。

マンション内の情報配線について(マルチメディアコンセント)

最近のマンションだと情報配線が各部屋にされており、コンセントと一緒にインターネットや電話、テレビをつなぐための口が各部屋にあるかと思います。

このようなマルチメディアコンセントと呼ばれるものがお部屋にあるマンションであれば今回の方法を試していただく価値あり

そして納戸やウォークインクローゼットなどの天井付近に以下のようなマルチメディアボックスというのがあるはずです。

マルチメディアボックス

このマルチメディアボックスはマンション全体のネットワークへとつながっており、ここから各部屋にLANケーブルが伸びています。

どのような仕組みなのか、図で説明したいと思います。

情報配線のイメージ図

このようにマルチメディアボックスからLANケーブルが伸びて、各部屋のマルチメディアコンセントにつながっています。

マルチメディアボックス内のスイッチングハブが遅さの原因

無線LAN(WiFi)は規格によって最大速度が異なります。

無線LANの規格最大速度(理論値)
Wi-Fi4(IEEE802.11n)600Mbps
Wi-Fi5(IEEE802.11ac)6,900Mbps
Wi-Fi6(IEEE802.11ax)9,600Mbps

2世代前のWi-Fi4でさえ最大速度600Mbpsを発揮するためには有線LANの速度はギガビットイーサネットが必須となります。

ギガビットイーサネットの下は100メガビットイーサネット(100Mbps)となるからです。

現在の無線LANルータはほとんどが有線LANはギガビットイーサネット(1Gbps )が主流で、ハイエンドモデルになると10ギガビットイーサネットのものもあります。

この有線LANがネットの遅さの原因である可能性があります。

マルチメディアボックス内の真ん中にあるたくさんのLANケーブルが接続されている白い機械、これがスイッチングハブと呼ばれるものです。

真ん中の白い機械、スイッチングハブが遅さの原因だった!

マンションによると思いますが、このスイッチングハブが100Mbpsまでしか対応していない可能性は高いです。

うちのマンションは築浅なのですがそれでも100Mbpsまでしか対応していないスイッチングハブでした。

このスイッチングハブがボトルネックとなって、インターネットが遅くなってしまっていたのです。

スイッチングハブがボトルネックとなって、マンション全体のインターネット速度が遅くなっていた

解決方法(インターネットを爆速にする方法)

原因が分かれば解決方法は簡単です。方法は大きく分けて2つです。

  1. スイッチングハブをギガビットイーサネット対応のものに交換する
  2. 無線LANルータを基幹向けのLANケーブルに直結する

まず1つ目は単純にボトルネックとなっているスイッチングハブを交換するという方法です。ただし、マルチメディアボックス内でがっちりと固定されているので取り外して全く新しいものに取り換えるのは大変です。

また賃貸マンションの場合、退去時に現状復旧もしなければならないので古いものを勝手に取り外してしまうのはリスクがありますので、設置に関しては注意してください。

マルチメディアボックスが納戸やウォークインクローゼットの中にある場合はマルチメディアボックスの外に新しいスイッチングハブを置いて、ケーブルを差し替えるなどするのが良いかもしれません。

1Gbps対応で小さくてコンパクトなおススメのスイッチングハブ


また2つ目は無線LANルータに直接LANケーブルを接続する方法です。

例えば写真だと黒色のLANケーブルには幹線というシールが貼付されており、これがマンション基幹部向けのLANケーブルとなります。

そしてこのLANケーブルは1Gbpsの可能性が高いです(さすがにここが100Mbpsの可能性は低いはず)。

この幹線のLANケーブルを無線ルータに直接接続する

このマンション基幹部向けのLANケーブルを無線LANルータに直接接続することで1Gbpsで無線LANルータがインターネットに接続できます。

この時、LANケーブルの長さが足りない可能性がありますので、その時はLANケーブルとLANケーブル同士をつなげるRJ45延長コネクタを活用してください。

数百円で買えるので便利です。

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この方法だと無線LANルータをこのマルチメディアボックス近くに置く必要があります。
もしリビングなどに無線LANルータを置きたい場合にはスイッチングハブを1Gbps対応のものに交換する方法がオススメです。

ただし無線LANしか使わないというご家庭であればこのRJ45コネクタを使って、幹線のLANケーブルと他の青いLANケーブルをつなぐことで無線LANルータをリビングなどに置いた状態でも1Gbpsで無線LANルータを使うことができます。

RJ45延長コネクタで幹線のLANケーブルとリビング向けのLANケーブルを接続

いかがだったでしょうか。

まずはスイッチングハブが1Gbps対応のものなのかどうか、マルチメディアボックスの中を開けて調べてみてはいかがでしょうか。

もし100Mbpsまでしか対応していなかったら今回ご紹介した方法を試していただくことで劇的な改善が見込めますので、ぜひお試しください。

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