こんにちは、トラ男です。
CCNP ENCOR試験では以下の6つの大分類から出題されます。
- デュアルスタック(IPv4 および IPv6)アーキテクチャ
- 仮想化
- インフラストラクチャ
- ネットワークアシュアランス
- セキュリティ
- 自動化
今回はアーキテクチャ分野の技術知識(冗長性、FHRP、SSO などのハイ・アベイラビリティ機能)についてまとめていきたいと思います。
SSO(Stateful Switch Over)
SSOは、冗長化されたスーパーバイザエンジンの冗長動作モードの一つです。C6500などのシャーシ型スイッチに搭載した2つのスーパーバイザエンジンを冗長化します。
冗長動作モードは RPR → RPR+ → SSOと発展し、スイッチオーバー(スタンバイ側のスーパーバイザエンジンへの切り替わり)にかかる時間が短縮されてきています。
RPR (RouteProcessorRedundancy) | RPR+ | SSO | |
startu-configの同期 ブート変数の同期 コンフィグレジスタの同期 VLANデータベースの同期 | ○ | ○ | ○ |
running-configの同期 | × | ○ | ○ |
L2プロトコルの同期 FIBテーブルの同期 | × | × | ○ |
スイッチオーバー | 2分以上 | 30秒以上 | 0-3秒 |
SSOモードのスタンバイ側スーパーバイザエンジンは、ブートアップをしてアクティブ側の設定内容やL2プロトコル(CDPやSTPなど)やFIBテーブルの同期を行います。
これにより、スイッチオーバー時もレイヤ2スイッチングが途切れることがなく、リンクフラッピング(リンクup/downの繰り返し)を防ぐことができます。
NSF(Non-Stop Forwarding)
NSFは、障害時もレイヤ3ルーティングを継続させる技術で、NSF機能には SSO が必須です。
NSFによってレイヤ3の完全性を保証し、ルートフラッピング(経路情報増減の繰り返し)を防ぐことができます。
今回はここまでとなります。続けてCCNP ENCORアーキテクチャ分野に関してまとめていきたいと思います。
第8回はこちら。
コメント
自分の勘違いでしたら申し訳ありませんが、レイヤ3ルーティングを継続出来るのはNSRかと思います
NSFはその時点まで学習してるCEFテーブルに則って転送するだけで、新規のルーティング学習は出来なかった記憶です
horipoke8kさん
コメントありがとうございます。
NSFは障害によって瞬間的にルーティングプレーンが消えた際にスタンバイルーティングプレーンにフェールオーバーしてL3ルーティングを継続させる機能であるという認識です。
ご指摘の通り、もちろんフェールオーバーの瞬間にルーティング情報とトポロジーの変化があった場合にはパケット転送が失敗する可能性があるのは私も同じ認識です。
以下のURLに以下の記載がありましたので、ぜひご確認ください。
「Nonstop forwarding (NSF) refers to the capability of the data plane to continue to function hitless when the routing plane disappears (momentarily, that is) and most likely fails over to a standby RP. Of course, the routing information and topology might change during this time and result in an invalid FIB, and therefore the switchover times should be as small as possible. 」
https://www.ciscopress.com/articles/article.asp?p=1395746&seqNum=2