CCNP ENCOR合格のための技術解説(EtherChannel)

CCNP

こんにちは、トラ男です。
CCNP ENCOR試験では以下の6つの大分類から出題されます。

  • デュアルスタック(IPv4 および IPv6)アーキテクチャ
  • 仮想化
  • インフラストラクチャ
  • ネットワークアシュアランス
  • セキュリティ
  • 自動化

今回はインフラストラクチャ分野の技術知識(レイヤ2:EtherChannel)についてまとめていきたいと思います。

EtherChannel

EtherChannel(イーサチャネル)は、複数の物理インターフェースを論理的な一つのインターフェースとする技術です。
EtherChannelはCisco独自の呼び方で、一般的にはリンクアグリゲーションと呼ばれます(なのでネスペ試験ではリンクアグリゲーションと回答しないとNG)。

ループフリーで帯域を活かすことができるというメリットがあります。

EtherChannelのプロトコル/モード

EtherChannelには複数のプロトコルとモードがあります。

プロトコル特徴コマンド
Staticネゴシエーションを行わず無条件にチャネルを形成するmode on
LACPIEEE 802.3ad標準のEtherChannelネゴシエーションプロトコル
ネゴシエーションを行い、チャネルを形成する
最大16ポートをチャネルにバンドル可能
※ただし9ポート目からはホットスタンバイとなる
mode active
mode passive
passive同士ではチャネル形成不可
PAgPCisco独自のEtherChannelネゴシエーションプロトコル
最大8ポートをチャネルにバンドル可能
mode desirable
mode auto
auto同士ではチャネル形成不可

EtherChannelのロードバランシング

リンクアグリゲーションのロードバランシングの問題はネスペの問題などでもよく出題されますが、ネットワークの構成によってロードバランシングの方式を変えることで負荷分散をし、帯域を有効活用することが可能となります。

ロードバランス方式分散方法
src-mac送信元MACアドレスに基づいてロードバランス
※デフォルトのロードバランス方式
dst-mac宛先MACアドレスに基づいてロードバランス
src-dst-mac送信元および宛先MACアドレスに基づいてロードバランス
src-ip送信元IPアドレスに基づいてロードバランス
dst-ip宛先IPアドレスに基づいてロードバランス
src-dst-ip送信元および宛先IPアドレスに基づいてロードバランス

EtherChannelの条件

EtherChannelを構成するには以下のような条件があります。
これらの設定をEtherChannel形成後に変更するとそのポートはバンドルから外されます(suspendedとなる)。

  • メディアタイプ(インターフェースの種類)
  • スピードとデュプレックス
  • スイッチポートの種類(アクセスポート/トランクポート/レイヤ3ポート)
  • VLANの設定
  • トランキングモード(トランクポートの場合)
  • VLAN毎のポートプライオリティ

LACP(Link Aggregation Control Protocol)

LACPでは16ポートまでバンドル可能で、1-8ポートまではアクティブ、9-16ポートはホットスタンバイ状態となります。
アクティブ/ホットスタンバイの選定は以下のように行われます。

  1. LACPシステムプライオリティ
  2. システムID(LACPシステムプライオリティ+スイッチMACアドレス)
  3. LACPポートプライオリティ
  4. ポート番号

LACPのタイマーの送信間隔は通常30秒ですが、lacp rate fastコマンドによって1秒間隔の高速タイマーとなり、リンクダウンの検知が早くなります。

今回はここまでとなります。続けてCCNP ENCORのインフラストラクチャ分野に関してまとめていきたいと思います。

第三回はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました